浅草・浅草寺「駒形堂」

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浅草・浅草寺「駒形堂」

創建年

  • 942年(天慶5年)※平安時代
再建年

  • 1703年(元禄16年)
  • 1742年(寛保2年
  • 1933年(昭和8年)
  • 2003年(平成15年)
建築様式(造り)

  • 方形造
  • 土蔵造り
  • 鉄筋コンクリート造
屋根の造り

  • 本瓦葺き
御本尊

  • 馬頭観音
法要

  • 4月19日(供養会)※駒形堂の御本尊の縁日(午前10時〜)
  • 三社祭「船祭礼」

浅草寺・駒形堂の読み方

浅草寺の境内には、難しい名前の表記のお堂や仏像がありますが、「駒形堂」は「こまかたどう」と読みます。

”こまがた”でも間違いではありませんが、正式には”こまかた”と、””ではなく””に変えて読むのが正しいようです。

”駒形”の名前の由来

駒形堂の名前の由来は不明のようです。ただ、以下のような説もあるようです。

馬の蹄(ひづめ)の跡が「駒の形」をしていたから

かつてこの駒形堂の場所には「浅草寺の総門(現在の雷門のこと)」が建っていたとされる説があり、このとき門の前に馬を繋いでおくための木柱が数本、立てられていたようです。

馬は主人が参拝から戻るまでの間、木柱の前で待つわけですが、雨が降ると地面がぬかるんで馬の蹄の跡が駒の形に見えたそうです。

その後、総門が移設される形で新たにお堂が造営されることになるわけですが、この時、前述の由来が発端となり、お堂の名前も「”駒形”堂」になったとされる説です。

御本尊「馬頭観音」にまつわる説

駒形堂の御本尊は「馬頭観音」と言うことで、創建以降、「馬の形した土人形」などの「作り物」を奉納する風習があったようです。

この”馬の形”が時代を経る過程で訛って、「馬の形→駒の形→駒形」もしくは「馬の形→馬形→駒形」になったと言う説です。

この説は浅草寺の貫首(住職)が述べられた説であることから、公式には「由来は不詳」としながらも浅草寺では馬頭観音にまつわる説が代々、受け継がれているようです。

浅草寺・駒形堂の歴史・由来

浅草寺を参拝する前に、ぜひ訪れて欲しい場所があります。

その場所こそが、隅田川の駒形橋の袂(たもと)にある朱塗りのお堂「駒形堂」です。

駒形堂は浅草寺本堂から少し離れた場所に位置しますが、かつては浅草寺参拝における起点ともなった場所です。

駒形堂の創建年

この駒形堂は942年(天慶5年/平安時代)に平家の武将「平公雅(たいらのきんまさ)」によって建てられたとされています。

建てられた理由は定かではありませんが、「円仁(えんにん/=第3代天台座主。 慈覚大師(じかくだいし))」が造立したとされる「馬頭観音」を祀るために建てられたとも云われます。

通説では、浅草寺の御本尊「聖観世音菩薩」が隅田川から現出した翌日、10人の草刈り童子たち(檜前兄弟/ひのくまきょうだい)が、藜(あかざ)という草で質素な草堂を建てたと伝えられており、これが本当の浅草寺の起源だとされています。

以後、草堂は場所を移されるのですが、その草堂の跡地に現在の駒形堂が建立されたと伝えられています。

駒形堂は時代を経る過程で正面の向きが変えられている

実は創建当初の駒形堂は隅田川に面して造営され、正面が東を向けて建てられていたようですが、1703年(元禄16年)に再建が執り行われた際に、今度は正面を南へ向けて再建されています

この事実は1720年に狩野派の絵師・菱川師宣によって描かれた「江戸風俗図巻」に、その当時の駒形堂が隅田川に面してではなく、南面に建てられている様子が描かれており、この画像が根拠になっています。

しかし1732年(きょうほ17年)と1738年(元文3年)に火災に見舞われ焼亡します。その後、1742年(寛保2年)に再建が執り行われていますが、この再建によって今度は西向きに造営されており、つまりはこれが現在見ることのできる駒形堂の姿となります。

この事実は江戸時代を代表する浮世絵の絵師・歌川広重、歌川国芳(くによし)らの浮世絵に描かれています。隅田川の河岸にたくさんの舟が停まり、朝早くから参拝の客であふれている姿が描写されており、この片隅に駒形堂が描かれています。

⬆️歌川広重作「江戸名所百景」(宝珠が屋根に付いたお堂が駒形堂)

駒形堂の向きが変えられた理由

時代を経る過程で駒形堂の向きが変えられた理由は定かではありませんが、この駒形堂を含めた付近周辺は渡し船以外にも船宿が軒を連ねるなど、人の行き来が非常に盛んな場所であったことから、その当時の人々の考えや思想によって向きが変更されたのだと考えられます。

なお、かつて渡し船が盛んに行き交っていた時代、この駒形堂が浅草寺参拝におけるスタート地点だったようです。

すなわち、この駒形堂へお参りしてから浅草寺へ詣でるといった一種の風習のようなものが存在したようです。

実際に人の行き来が盛んだったことを証明するかのように、浅草寺の総門(現在の雷門)がかつて現在の駒形堂が建つ場所付近に建てられていたそうです。

総門が駒形堂近くに建てられた理由はご推察のとおり、かつては駒形堂が「浅草寺参拝のスタート地点=浅草寺境内への入り口」とされていたからです。

関東大震災で倒壊し以降は鉄筋造りへ

駒形堂は皮肉にも火事とは縁深いお堂とも例えることができ、創建以降、度々、火事や類焼によって焼亡していますが、1923年(大正12年)に起こった関東大震災の際には、跡形も残さないほど無残に倒壊してしまい、その後、1933年(昭和8年)に以前の堂舎を復元する形で鉄筋コンクリート造りで再建されることになります。

現在見ることできる駒形堂の姿は2003年(平成15年)に建てられたものです。

宝形造りの屋根が据えられ、四辺の各辺を3間土蔵造りで造営し、もう2度と倒壊しないようにとの熱き願いを込めるかのように鉄筋コンクリートで再建されています。アチっ!


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浅草寺・駒形堂のご本尊「馬頭観世音菩薩」

ご本尊の馬頭観世音菩薩は、木彫りの立像です。

高さ28.8㎝で、三面六臂(さんめんろっぴ)・・つまりは、お顔が3つに、腕が6本の観音様です。

馬頭観世音は馬を頭に乗せた姿をしており、動物救済に御利益があるとされています。

ご本尊が発見された川ですから、その川に棲む動物たちを救済しておられるのでしょう。

実際に、この川ではご本尊が発見されてから、漁が禁止されています。

また、馬はその昔、移動手段だったことから、旅行の安全祈願にご利益のある観音様でもあります。

浅草寺へ参拝する前に「駒形堂」へお参りし、無事に浅草参拝を終えたいものですね。

馬頭観音を見れる?

御本尊・馬頭観音は格子のガラス扉の奥に安置されていますので、格子ガラスの隙間から拝する格好になります。

ただし、縁日である毎月19日には扉が開扉されますので、堂内へ上がって直にご尊容を拝することができます。

駒形堂の見どころ

戒殺碑(かいさつひ)【都指定文化財】

  • 建立年:1680年頃〜1704年頃 ※初代(現在の石碑は2代目で1775年に造立されたもの)
  • 高さ:約183.5㎝
  • 横幅:約61㎝
  • 材質:安山岩

駒形堂の境内には「戒殺碑(かいさつひ)」と呼ばれる石碑が建てられています。

この石碑は、冒頭でお話ししたように、かつて浅草寺の御本尊が現出したこの場所を「縁起が良い場所=聖地」として定め、隅田川における魚類を主とした生物の殺生を禁じたことを誇示した石碑です。

この命令を下したのは「生類憐れみの令」でお馴染みの5代目将軍・綱吉さんです。

当初は、この駒形堂の場所を中心とし、およそ東京ドーム3個分ほどの面積がその対象地域とされたようです。

この御触れが公布された翌年に、当時の浅草寺の住職(僧正)・宣存が、その記念にこの石碑を建てたと伝えられています。

綱吉さんの治世の時代となれば1680年頃〜1704年頃の間に建てられた石碑ということになりますので、今から約400年前に建てられた石碑ということになりますが、残念ながらこの石碑は1759年に再造されたものです。

ただ、関東大震災のときには地中に埋もれたそうで、それを1929年(昭和2年)に駒形堂の再建が開始されるタイミングで掘り出したとのことです。

駒形堂で御朱印は授与されている?

駒形堂には御朱印はありません。ただ、浅草寺境内の影向堂にて浅草寺の全種類の御朱印を授与されています。

浅草寺の御朱印の種類や授与時間については下記ページをご参照ください。

駒形堂の営業時間(開門閉門時間)

駒形堂は浅草寺に所属するお堂ですが、毎日、町内会の会長さんが境内の鉄扉を開閉されています。この鉄扉はお堂の鉄扉なので境内には自由に入れます。(入堂は19日のみ午前10時〜)

  • 営業時間(開門閉門時間):午前8時00〜8時30分の間 〜17時まで

浅草寺・駒形堂の場所(地図)

都営・浅草線・浅草駅の付近、駒形橋のたもとに位置します。

駒形堂から雷門までは歩いて4分ほどです。

駒形堂から雷門までは歩いて4分ほどです。

浅草寺までは、徒歩9分、距離にして約800mです。

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