浅草寺・法華経(開結共)10巻【国宝】

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浅草寺・法華経(開結共)10巻【国宝】

浅草寺・法華経画像引用先:http://21stcenturyxxxman.blog40.fc2.com

制作年

  • 不明
  • 推定:900年-967年頃(平安時代中期)
大きさ(サイズ)

  • 縦の長さ:23.6㎝
  • 長さ(全長):649.1㎝~1050.5㎝
国宝指定年月日

  • 1951年(昭和26年)
作者

  • 小野道風(能書家)

法華経とは?

法華経とは、仏教の起源とも言える最初の経典であり、大乗仏教の経典のことです。

つまり、お経の本のことになります。

法華経は「妙法蓮華経」の略として用いられることが多いです。




浅草寺の寺宝「法華経10巻」の構成

歴史ある浅草寺には、寺宝が多く存在します。

「法華経(ほけきょう) 10巻」もその1つです。

平安時代に作られたこの「法華経10巻」は、1951(昭和26)年に国宝に指定されています。

なお、10巻の法華経は以下のような形で構成されています。

  • 開経『無量義経(むりょうぎきょう)』
  • 8巻の『法華経』
  • 結経『観普賢経(かんふげんきょう)』
「法華三部経」

『無量義経』『法華経』『観普賢経』は、「法華三部経(ほっけさんぶきょう)」と呼ばれ、経典の中でも、特に重要な三部作と云われています。

それぞれの経典の縦の長さは23.6㎝で、巻きの長さは649.1~1050.5㎝です。

つまり、1番長い巻の経典で10メートル以上もあることになります。

「法華経10巻」は、平安時代の貴族であり、能書家の小野道風(おのの とうふう)の筆だと云われています。

小野道風は、遣隋使で有名な小野妹子の子孫であり「花札」の絵柄にも登場する人物です。

柳の絵札に描かれている平安貴族は小野道風その人なのです。

浅草寺・法華経10巻の特徴「装飾美」

浅草寺の法華経には、見事な装飾が施されています。

表紙、見返し、そして本紙の全面には、細かくした金箔を散らす「小切箔(こきりはく)の技法」が用いられています。

見返しには、経典の内容を表す絵が描かれているのですが、その絵はなんと!金泥で描かれています。

※金泥とは=金や銀を粉末にして、水を加えたモノ。

今でも軸、紐は共に、作られた当初の姿をとどめています。

平安時代には、貴族たちにより、このようなきらびやかな装飾経がたくさん作られました。

たとえば、広島県宮島 厳島神社に所蔵されている清盛公筆頭に平家一門が書したとされる「平家納経」も、金粉を散らしたことで知られる有名な経典です。

飛鳥時代に仏教が伝来してから、平安時代になると貴族にも仏教が信仰されはじめたのです。

確かに金色の字で書かれた経典は、神々しさがあり、極楽浄土へと導いてくれそうです。

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