上野動物園・動物慰霊碑
動物慰霊碑は、表門から入ってゾウの放飼場を右に入ったところにあります。
初代動物慰霊碑は1931年(昭和6年)に造られ、第二次世界大戦中の「戦中猛獣処分」の犠牲になった動物たちもそこで供養されていました。
1951年(昭和26年)に、東洋書館から発行された童話集 「愛の学校・二年生」に収録の「作家・土家由岐雄(つちや ゆきお)氏」が書いた「かわいそうなぞう」で、上記の猛獣処分のことが書かれており、社会現象になるくらいの大きな話題を呼びました。
ちなみに、この「かわいそうなぞう」は現在も販売されている童話の大作です。
現在の石碑は1975年(昭和50年)に造られた2代目となるもので、動物たちへの愛情と弔意を表すリボンと、死んだ動物たちの霊を見守るフクロウがデザインされています。
そしてこの石碑には「動物よ安らかに」と刻まれた刻字の碑文があり、その前には「千羽鶴」が吊るされています。
千羽鶴が吊るされている時点でこれが慰霊碑だと言うことに気づきます。
上野動物園の最重要な例祭「動物慰霊祭」
上野動物園では、毎年9月23日頃の秋分の日に、動物慰霊碑の前にて「動物慰霊祭」を行っています。
この日には、前年9月からその年の8月までに死んだ動物たちが紹介され、職員の方の挨拶や弔辞の後、職員・来園者による献花が行われます。
多摩動物公園や井の頭自然文化園でも、同じ日に動物慰霊祭があります。
9月に入ると、日程などのお知らせが公式ウェブサイト「東京ズーネット」にアップされます。
上野動物園・動物慰霊碑の場所(地図)
上野動物園の表門から入って正面の象の放飼場の右脇に位置します。